模試でE判定を取った高3の10月について話す【京大現役合格した僕の体験談】

「模試でE判定を取ってしまった…。
もう10月なのに、やばい!」

そんな状況にいて絶望している人のために、この記事を書きました。

✔︎本記事の内容

 

  • 模試でE判定を取った高3の10月
  • E判定のおかげで得たもの
  • まとめ

 

模試でE判定を取った高3の10月について話す


10月某日。模試の結果を見たとき、そこには機械的で無慈悲な「E判定」の文字がありました。
志望校として書いていたのが、京都大学の「総合人間学部 理系」。悩んだすえに、以前から憧れていた気持ちを優先して決めた志望校です。
しかし判定はまさかの「E判定」。背中に変な汗を掻いたのを思い出します。
そこからどうやって現役合格するまでに至ったのか、以下の流れで体験談を書いていきます。

 

  • 10月までの立ち位置
  • E判定で撃沈
  • 10月からの歩み

 

今、模試の結果が悪くて辛い気持ちになっている人にとって、少しでも勇気をもらえるような記事にしたいと思っています。

 

10月までの僕の立ち位置

さて、高3の10月までの僕の歩み、当時の学力的な立ち位置について知ってもらおうと思います。前提条件がわからないと、正確な情報にならないですからね。
僕個人のことなんてあまり興味はないかもしれませんが、お付き合いください。笑

 

✔︎まずまずな成績

高1から高2までの2年間、成績はずっと一定で、学年で30位くらいでした。360人中の、30位。悪くありません。
僕が通っていた高校は、京都大学に毎年50人以上合格するような進学校(浪人含む)。30位なら現役での京大合格は目指せる位置にいました。

高3の春に志望校を「京都大学」に決めたときも、担任の先生がすんなり納得してくれるくらいでした。そして単純な僕は「普通にやってたら合格できるだろう」なんて甘く考えていました。

それが後に、油断に繋がったわけです。

 

✔︎部活を高3の8月までやっていた

高校時代に所属していた吹奏楽部では、3年生は夏のコンクールに出場するかどうかを自分で選ぶことができました。
当時から音楽大好き人間だった僕は、即決で出場を選びます。あまり悩みませんでした。

悩まなかった要因として、成績が悪くないからいけるだろうという楽観的な考えがあったと思います。

 

✔︎周囲の受験モードに焦る

高3の春になると、クラスメイトたちがそわそわし始めました。4月にはいくつかの部活で3年生が引退を迎え、5月が終わるころには、ほとんどの部活で3年生が引退したようでした。

するとクラスでは、なんとなく「受験一色」の雰囲気が出始めまたように感じました。
「この問題どうやったら解けるかな?」
「今日はこれを勉強したぜ!」
「昨日の塾の内容、わからなかったから教えてくれない?」

こんな会話が頻繁に聞こえるようになってきました。このタイミングで塾に行き始めたり、よりレベルの高い塾に変えたりする人も多かったようです。なんとなくですが、「クラスみんなで楽しく受験乗り越えようぜ!」感が出ていたように感じました。

そのクラス自体は、明るくて仲が良くてすごく好きだったし今でも好きなのですが、このときは正直、嫌な感じがしました。ちょっと焦りが出てしまったんでしょうね。みんなが部活をやめて勉強に全振りしている中で、自分は今のままで大丈夫か? そんなことはわかっていたはずなのに今更のように焦って、ちょっとナーバスになっていたように思います。

 

✔︎少しだけ下がった成績

高3になっても定期テストがあるわけですが、成績は少しだけ下がりました。
と言っても30位が40位になったくらい。そこまでひどい下がり方ではありません。みんなが部活をせずに勉強していることを考えれば、むしろよく耐えているな、という感じでした。

なんとかその状態をキープしつつ、部活に勤しむ日々を乗り越え、8月の頭。
ようやくコンクールが終わって部活を引退しました。やり切った。満足感を得られました。

 

E判定で撃沈

そんなこんなで、ようやく受験生らしく勉強し出した僕。改めて基礎を勉強しなおそうと、理系科目を中心に問題集に取り組みました。自分の中では調子良くやれていた感覚がありました。

そんな中、行われた模試の結果が届いた10月某日。僕の目の前に突きつけられたのは、「E判定」という現実でした。

 

✔︎焦りがピークに

模試の結果を手にした僕の心の中は、こんな感じでした。

「……え? やばくね?」

受験といえば、自分の人生が決まるほどの大事なイベント。その模試で、合格圏外の「E判定」。つまり合格できないっぽい。やばい。
この簡単な思考を辿るのに、えらく時間がかかった覚えがあります(笑)。体が変な汗を掻いているのがわかりました。
周囲の声に耳を傾けると、「A判定だった!」、「え、すごい! 私はC判定だったよ!」みたいな会話が聞こえてきます。

いつもは自分よりも成績が良くない友達が、A判定をとっています。
彼はきっと、学校のテストよりも、受験を意識した勉強をちゃんとしていたのでしょう。僕の学校での順位がそこまで下がらなかったのも、みんながそんな風に割り切って勉強していたおかげだったのではないかと、ここで初めて気がつきました。

ここで一つの大きな気づきを得ました。つまり、普段の学校の成績と受験の合否は、関係のないものなんだな、と。

学校の先生からは、「うちは公立だから、授業進度を考えると、模試の時点では私立の中高一貫の人にかなわないと思っておいた方が良い。浪人生もいるしね。模試が終わった頃に伸びてくるから、あまり結果を気にしなくても大丈夫だよ」というありがたいお言葉をいただきました。

しかし、さすがに「E判定」はやばくない?
焦りがピークに達しました。

 

✔︎母親の神対応

模試の結果を持ち帰った僕。母に結果を訊かれ、「E判定」だったと正直に答えました。
「まあでも、私立の中高一貫と浪人にはこれから勝つから、大丈夫って先生が言ってた」と、受け売りをそのまま伝えました。めちゃくちゃ強がってましたね。笑

さて、そのときの母の言動が、神対応でした。
「ふうん。で、結果が悪かった原因は分析したの?」
と、焦るでもなく、落ち込むでもなく、普段通りの感じで言ったのです。

その姿を見て、急に心が軽くなったのを覚えています。
「あそっか、受験まであと5ヶ月あるのか」と、当たり前のことを思いました。まだまだ今は、通過点なんだ。そんなのわかり切っていることなのに、その時は思い至ることができませんでした。焦って冷静でなくなっていたんでしょうね。

おかげで僕は少し冷静さを取り戻し、模試を分析し始めたのです。

 

✔︎模試を分析して見えたもの

模試の成績シートをよく見ると、こんな感じでした。

 

    • 英語…点数低い。特に長文読解で最後の方が無回答。そういえば時間が足りなかった。

 

    • 国語…点数すごく低い。小説ほとんど全滅。古文は思ったより悪くない。

 

    • 数学…点数ちょっと低い。応用問題解けてない。しかし復習してたところはそこそこ解けている。

 

  • 物理と化学…点数まあまあ。復習してたところはほとんど解けている。

 

理系志望だったので、この5科目です。この結果を冷静に見ると、各教科の対策方法が見えてきました。

 

    • 英語…長文読解のスピードを上げつつ、過去問で時間配分の練習をする。

 

    • 国語…現代文が「水もの」になってしまうのはしょうがない。古文をとにかく頑張りつつ、国語の点数が0点でも合格するくらい他の科目を伸ばす。

 

    • 数学…基礎の復習を進めつつ、応用問題の練習もする。

 

  • 物理と化学…これまで通り基礎の復習をする。

 

これなら、なんとかなるのでは?
そう思いました。特に、理系科目はこれまでの学習が活かされていて、希望が持てました。
模試の判定だけに踊らされていましたが、中身を見てみると結果ほど悪くは見えなかったんです。悪かった英語は時間配分だけでかなり点数が変わるし、国語はそもそも当てにしていませんでした。

ここでまた、1つの教訓を得たのです。
「模試の判定を鵜呑みにしてはいけないんだな」

結果を細かく分析して、見えてきたものがありました。

 

10月からの歩み

模試を分析したことで各教科の対策方法が固まってからは、迷わず勉強することができました。

と言っても、ずっと順調だったわけではなくて、「もうダメかも」と思うような場面もたくさんありました。その辺りを話し出すと長くなるので、またの機会にしますね。

とにかく、最悪だった模試をきっかけに、再スタートが切れたわけです。

 

✔︎そして、合格発表

飛ばしすぎましたかね。笑
すでに長々とお付き合いいただいているので、さくっと行きます。

合格発表の日。合格者の中に自分の番号を見つけたときは、ものすごく幸福な気持ちになりました。
模試でE判定を取った日の絶望とは全く逆の、歓喜に包まれましたね。そしてすごくほっとしました。
「やっと終わった!」
高校の先生方に会いに行って、すぐに結果を報告しました。

 

E判定のおかげで得たもの


前述の体験談を踏まえて得た教訓をまとめます。
それは以下です。

 

  • 学校の成績と志望校の合否は関係がない
  • 模試は判定ではなく内容が大事

 

学校の成績と志望校の合否は関係がない

僕が油断する原因となったことですね。学校の成績が良いからと言って、志望校の試験が解けることにはなりません。

先に断っておきますが、僕は学校の勉強を頑張らなくて良いと言っているわけではありません。学校の勉強はベースとして、しっかりやっておくべきです。
ただ、志望校にはそれぞれ独自の試験があり、そのクセみたいなものを分析して、練習を重ねていかなければ解けるようになりません。昔の僕も本当だったら、模試に向けて志望校の試験問題を分析しておくべきだったのです。そうすればもう少しマシな判定が取れたでしょう。

 

模試は判定ではなく内容が大事

これが今回一番伝えたかったことです。模試の判定に惑わされる必要はありません。

つまり、模試の結果が悪い原因が、先ほど述べたような「試験のクセに慣れていないから」だった場合、希望があるということでもあります。基本的な学力がついていれば、あとは時間配分などに慣れていけば良いので、E判定でも本番までに間に合うのです。

ただ、模試の結果を分析して、基本的な学力が大きく足りないとわかったときは、志望校を変えるのが現実的なことになります。

自分がどちらのパターンなのか、冷静に見極めましょう。E判定だから絶望したり、A判定だから安心するのはやめて、もっと賢い模試の使い方をしましょうね。

 

✔︎まとめ

E判定でも京大現役合格はできます。
そのためのポイントは以下の2つ。

 

  • 学校の成績と志望校の合否は関係がない
  • 模試は判定ではなく内容が大事

 

これらを思い出しながら、模試を賢く活用しましょう。

応援してます!
 

最後に、僕が非常にお世話になった参考書をご紹介。