英単語を覚えられない…
受験勉強、覚えることが多すぎて大変…
何か良い方法はないのかな?
こういった疑問にお答えします。
✔本記事の内容
・暗記のコツは脳を騙すことです
・暗記する際の注意点
この記事を書いた僕は、現役受験生のころ、完全な暗記科目であるセンター試験の日本史97点を取りました。1問間違えました…笑
そのときの勉強時間、2週間です。
高校日本史3年間分を2週間で覚えました。
また、センター試験全体でも平均9割を超える点数を取り、そのまま京大にも合格しました。
暗記が苦手な人によくある悩みとして、世の中に勉強方法がいっぱいあって何が正しいのかよくわからない、という点があると思います。
僕はもともと暗記が大の苦手でした。小学生のころなんか都道府県を覚えるだけで苦労して、泣きながら何時間もかけて覚えた記憶があります笑
とはいえ、中学生くらいから今までに色々と勉強方法を試していったことで、暗記のコツみたいなものがだいぶ分かるようになってきました。そこで今回は「暗記するためのコツや注意点」について解説していこうと思います。
暗記のコツは脳を騙すことです
暗記するためには、脳を騙す必要があります。
「この情報は大事なんだな」と脳に思わせるということです。
理由は、情報を「短期記憶」から「長期記憶」に移動させるためです。
よく言われている話なので、既に知っているかもしれませんが、人間の記憶には二種類、「短期記憶」と「長期記憶」があります。
「短期記憶」の情報はすぐに忘れ去られますが、「長期記憶」の情報はいつまでも忘れません。子供のころに覚えた「九九」を今でも覚えているのがその証拠ですね。
情報が「短期記憶」から「長期記憶」に移るための条件は、脳が「この情報は大事だ」と認識することです。
よって、そのように脳に思わせる(=騙す)ことで、覚えたい事柄を意図的に長期記憶に保存することができます。
これからお話する勉強方法も全てこの大原則にもとづいています。
暗記方法①:「思い出し回数」を増やす
脳を騙す一番の方法は、「思い出し回数」を増やすことです。
「あれってなんだっけなあ、うーん…、あっ思い出した!」
単純に、この回数を増やしましょうということです。
これをすると脳がどう思うかと言うと…
「これだけ何度も思い出そうとしているのだから、この情報はきっと大切なものに違いない。長期記憶に保存しておこう」
と、こうなるわけです。
インプットではなくアウトプットを増やすという言い方もできますね。
例えば、英単語帳を見ているとき、
「今見ているページで3つ単語を覚えたら、前のページの単語を全部思い出してみる」
というようなルールを自分で設定します。
3つ覚えるたびに前ページの全単語を思い出し直す。こうすることで思い出し回数を増やせます。
思い出せない単語はあまり悩まずにすぐに確認しまいましょう。悩んでいる時間が無駄です。
何度やっても思い出せない、覚えにくいものは付箋をつけたり書き出したりして、後でまとめて確認。重点的に思い出し回数を増やします。
こんな感じです。
「3つ覚えるたびに前ページ全部思い出していたら時間がかかってしょうがないよ!」
そう思う人もいるでしょう。僕もこの勉強法を試しだした当初(たぶん中学1年生くらいでした)はそう思いました。
しかし、その後も色々と試してみたのですが、結局この方法が一番の近道でした。
もうそこは諦めてもらって、「お思い出し回数」を増やすということを愚直にやりましょう。やっぱり、その程度の努力をせずにできるほど、勉強や暗記は甘くないです。
それに、意外とやっているうちに慣れてきて、ある程度スピードは上がります。
「でも、スラスラと暗記ができる人もいますよね?」
確かにそういう風に見えるひともいます。でも僕の経験上、そういうひとは総じて人一倍の努力をしています。
例えば授業中に聞いた話をその場で頭の中で何度も思い出して「思い出し回数」を稼いでいたり、授業を聞き流しながら隠れて問題集を解いてアウトプットしたり、そもそも勉強にあてている時間と労力が普通の人と違うことがほとんどです。
わざわざ努力をおおっぴらに見せる人のほうが少ないですしね。僕も学生時代はスラスラと暗記できていると思われていたようです。
僕としては四苦八苦して、やっとのことで暗記していたんですけどね。
まあでも、人前では格好つけたくて、そんなに勉強してない風を装っていました。(笑)
成績の良い人だって、みんなすごく努力をしてなんとか良い点数を取っています。才能の違いなんてほとんどないし、あったとしても気にするだけ無駄です。損です。
「自分には才能がないから…」
そう言って逃げるのはやめましょう。まだ試していない方法はたくさんあります。もっと勉強する時間を増やすことだってきっとできます。
まず手始めに、この「思い出し回数を増やす」暗記方法から試してみてください。きっと色々な気づきがあるはずです。
暗記方法②:メモリー・ツリーを作る
メモリーツリーとはその名の通り、情報を木の幹や枝葉のように連ならせながら広げていくものです。
例えばこんな感じですかね。
図は英単語でやった場合です。
言葉の意味や、パーツ、語源などから分類を作り出し、その分類同士をつなげていく、という感じですね。
coから始まる言葉は「複数人」とか「一緒に」みたいなニュアンスがある、というのでひとまとまり。
別の枝では「驚く」というニュアンスの意味の言葉を一つの分類にして、そこからamazeが「すごい!」というニュアンスの言葉に繋がって、もう一つ分類を作る。
こんな風にして枝はを伸ばして、分類を作りながら広げていきます。
こうすることで、頭の中が整理されます。また、既に「長期記憶」に保存されている情報と結び付けて覚えることで、「長期記憶」に一緒に保存される可能性も高まります。
調べてみたところ、この方法はあの「ドラゴン桜」でも紹介されていた有名なものらしいです。たまに耳にする「マインドマップ」というのもこれに近いものだそうです。(僕にこの方法を教えてくれたのは、高校時代の先生でした)
「ドラゴン桜」や「マインドマップ」は通常、紙に書いていくらしいのですが、僕がおすすめしたいのは、これを完全に自分の脳内だけで作り出すことです。
書いてまとめているとそれだけで時間のロスが大きすぎるし、書いたものをまた覚えなければいけないとなるとさらに時間を取られてしまいます。
僕が実際にやっていて効果を実感したのは、「思い出し回数」を増やしつつ、「メモリーツリー」を脳内に作っていく、という方法です。これで劇的に暗記が楽になりました。
「そんなの難し過ぎるよ!」
そう思ったかもしれません。でも、やってみるとそう複雑な作業でもないですよ!
英単語の「思い出し」暗記をしながら、新たに出会った単語が前ページのどの単語と同じ分類に出来るか、つなげることができるかと考えるのです。意識するのはそれだけ。
それだけで頭の中のメモリーツリーは勝手に作られていきます。
そのくらいだったら、まあできないこともないですよね?というか、最初はちょっと難しくてもやってください。
ここまで読んでくれているのは、今まさに暗記が出来なくて悩んでいる人だと思います。
悩みを解決するには、結局行動するしかないんです。いくら僕の記事を読んだり、勉強法を知ったって、自分で試して自分のものにしていかなければ意味がありません。ただの娯楽で終わってしまいます。
この記事を読み終えたらすぐに単語帳を開きましょう。日本史の教科書を開きましょう。
そして先ほどの、「思い出し回数を増やす」ことに加えて、「メモリーツリー」も取り入れる方法を試しましょう。
でもその前に、以下の注意点だけは読んでおいてください。
暗記する際の注意点
注意点①:書いて覚えるのは非効率
注意して欲しいのですが、書いて覚えるのは非効率です。
「思い出し回数」を増やす、という観点に立った場合、脳内だけで思い出すのと、思い出したものを書くのとでは、どちらが回数を稼げるでしょうか?
脳内だけで思い出す方ですよね?たぶん、1回書いている間に3回は思い出せます。
またもっとひどいのは、英単語なんかを見ながら10回も20回も書いているひと。
思い出してすらいませんよね? これじゃあただの写経です。「長期記憶」に保存なんてされるわけがありません。
暗記は、頭の中で思い出す。書く必要はない。これはやってしまっている人も多いので、徹底しましょう。
注意点②:ノートにまとめるのはもっと非効率
これはさすがにいないと思いたいのですが、まさか「ノートにきれいにまとめる」ことで暗記ができると思っている人、いませんか?
結論から言って、ものすごく非効率的です。今すぐやめましょう。
「メモリーツリー」ですら、書いているとロスが多すぎると言いました。
ましてや「自分なりのきれいなまとめノートを作る」みたいなこと、なんの意味があるんでしょうか?
勉強した気分になれるだけですよね? でもそれ、暗記するんじゃなくて、「デザインを考える」みたいな、別の勉強になってしまっています。
僕が通っていた中学校では、勉強方法としてこの「ノート作り」なるものが推奨されていました。どこにでもある田舎の公立中学でした。
みんな先生の言う通りに「ノート作り」にせっせと励み、「意外と楽しいかも」なんてうきうきしていたものです。僕はその姿を横目でみながら、自分なりの勉強、つまり「思い出す暗記」、をしていました。
テストの結果が出たとき、僕の知る限り、「ノート作り」をして点数が上がった人はいませんでした。
教科書を見ながらその内容をまとめたって、劣化版の教科書が出来上がるだけです。
それなら既に完成されている教科書を読んで、何度も思い出して覚えましょう。
注意点は以上です。とにかく書いて覚えない、頭の中で「思い出して」覚える!
お待たせしました、どうぞ今すぐ実践してください!
まとめ
□暗記のコツは脳を騙すことです
暗記方法①:「思い出し回数」を増やす
暗記方法②:メモリーツリーを作る
□暗記する際の注意点
注意点①:書いて覚えるのは非効率
注意点②:ノートにまとめるのはもっと非効率