受験勉強の目安を「勉強時間」で考えてはいけない【勉強計画の立て方】

「受験勉強ってどのくらいすればいいの?
1日10時間とか勉強しなきゃいけないのかな?」

そんな疑問にお答えします。この記事を読むと、受験勉強に必要な勉強がどのくらいかを把握する際の考え方がわかるようになります。

✔︎目次

受験勉強の目安を勉強時間で考えてはいけない
理由①:勉強時間は「手段」である
理由②:勉強時間で考えているとサボる
それでもがむしゃらに勉強する人へ

僕は塾へ行かず、現役で京大に合格しました。
その時に勉強方法や計画の立て方を独学で学びました。また社会人1年目となった今でも、年間200冊の読書をする勉強オタクです。その勉強に関連する知識や経験は年々洗練されています。
そんな僕が解説します。

受験勉強の目安を勉強時間で考えてはいけない

これから受験勉強をしようと言う人で、「1日何時間勉強しないといけないんだろう」と考える人は多いかと思います。
しかし、受験勉強をどのくらいやるかを「勉強時間」で考えてはいけません。
その理由を見ていきます。

理由①:勉強時間は「手段」である

勉強時間をどのくらいにするかと考えてしまっている人は、いつの間にか「手段」と「目的」が混ざってしまっていることが多いです。

まず結論として、勉強時間は「手段」です。
そしてこの場合の「目的」は、まず「大きな目的」が「志望校合格」です。そして「志望校合格」に必要なステップとして、「この教科のこの単元の問題が解けるようになる」というようなことが「小さな目的」となります。

つまり、そもそも志望校に合格しさえすれば勉強時間はなんでも良いんです。

また、「数学の因数分解の問題が解けるようになる」のような小さな目的に関しても同じです。その目標達成さえできれば、勉強時間はなんだっていいわけです。

合格に必要な勉強時間は人それぞれですからね。ある人は5000時間したけど、別の人は100時間しか勉強していないとか、そんなことも普通にあり得る世界です。

志望校合格という「大きな目標」に向かっていくための計画を立てるとき、考えるべきは「勉強時間」ではなく、先ほどのべた「小さな目的」です。どの教科のどんな問題がどのくらい解ければ合格できるのか。これをまず過去問などから分析して、どうやってできるようにしていくかという道のりを考えましょう。

繰り返しになりますが、勉強時間は「手段」に過ぎないので、受験勉強の目安にしてはいけません。

理由②:勉強時間で考えるとサボる

「勉強時間」を決めて勉強すると、サボりやすいです。
なぜなら、内容が伴っていなくても勉強したと見せかけたり、思い込んだりすることができるからです。

例えば、あなたが「今日は12時間勉強するぞ」なんて息巻いて自習室に入ったとしましょう。
すると2時間もするとだんだんと眠くなってきて集中力が落ちてきました。昨日夜更かしをしてしまって、寝不足だったのです。
しかしあなたは「12時間勉強する」と決めたのでその状態でダラダラと勉強を続けます。元気な時よりも問題を解くスピードは遅く、ケアレスミスも多くなっています。
そんなこともありながらなんとか12時間、自習室からでないで勉強することができました。

この例を見て、「12時間も勉強したんだからすごいじゃん」と思った人は、危険です。
例の場合、12時間という時間をかけた割に、「解けるようになった問題」は少ないでしょう。

先ほどの手段と目的の話で考えると、手段にばかりとらわれて目的が全然果たせていないわけですね。

集中力がない状態で机の前に座っているのは、サボっているのと同じだと僕は考えます。

長時間自習室にいれば「自分はたくさん勉強した」と思えますし、友人や親からも褒められるでしょう。しかし実際は、12時間のうちの大半を、集中力のない「サボっている」状態で過ごしているのですから、危険です。

集中力のない時は少し昼寝をする、運動をするなどの対策を講じるべきです。

「勉強時間」にとらわれて実際は「サボっている」、なんてことになりがちなので、要注意です。

それでもがむしゃらに勉強する人へ

ここまで、受験勉強の目安を勉強時間で考えてはいけない。志望校の過去問から分析した、「小さな目標」で考えなければならないという話をしてきました。
勉強の質が低い、「サボっている」状態になる危険性についても触れました。

しかしそれでも、「自分にはそんなの難しいしよくわからん」と言って、やみくもに、とにかく長時間の勉強を目的にして突っ走ろうという人もいるかもしれません。

そんな人に伝えたいことがあります。

「そのまま突っ走りなさい」

ここまでの話を聞いてもまだ、「とにかく勉強時間をこなすぞ」と考えている人は、そのスタイルが一番合っているのかもしれません。

長時間の勉強をしていることで見えてくることもあります。過去問を何度も解いているうちに、「小さな目標」が自然と見えてくることもあるでしょう。

勉強量をこなしているうちに、勉強の質が上がってくるということも十分あり得ます。
(詳しくは勉強は質より量が大事です【質を上げる方法】にも書きました)

過去問の分析は学校の先生や塾の先生のお願いするという手もある。とにかく自分はがむしゃらにやるタイプだと思ったのなら、もうそのまま突っ走りましょう。

ただし、中途半端はダメです。そのスタイルを極めてください。

そうしていつの間にか志望校合格という「大きな目的」が目の前に見えてくることも、十分にあり得ると僕は思います。

✔︎まとめ

□受験勉強の目安を勉強時間で考えてはいけない
・理由①:勉強時間は「手段」である
   大きな目的は「志望校合格」
   小さな目的は「各教科の問題が解けること」
   小さな目的をもとに計画を立てる
・理由②:勉強時間で考えているとサボる
   長時間勉強したことに満足してはいけない
   集中していない勉強は「サボっている」のと同じ
・それでもがむしゃらに勉強する人へ
   突っ走ってもいい
   ただし、そのスタイルを極めること

以上、「受験勉強の目安を勉強時間で考えてはいけない」でした!