絶対に読んでおきたい短編小説5選【年間200冊読破7年間続けてる僕のおすすめ】

趣味で小説を読みたいけど時間がない。小説選びで失敗したくない
通勤・通学時間で気軽に読めて、面白い小説を教えてください!

こんな方に最適の短編小説、教えます!

この記事を書いている僕は、年間200冊の読書を7年間続けています。通っていた京都大学では、英米文学のゼミに参加。専門的な文学論を勉強していました。

では早速行きましょう!

ちなみに、読書するならKindle Paperwhiteがおすすめです。

1.富岳百景(太宰治)

「太宰って暗い小説の人でしょ」

そう思っていませんか?

確かに「人間失格」みたいな暗い小説が多いです。でも実は、太宰って人を笑わせる天才でもあるんですよ!

「富岳百景」は富士山の麓の茶屋で世話になっている主人公が、日々体験する出来事を面白おかしく語るエッセイ風小説です。

一般的な太宰のイメージと違いますよね?興味を持った方はぜひ読んでみてください!

「純文学なんて難しそうで無理!」という人もサクサク読めちゃいますよ~。

2.パン屋再襲撃(村上春樹)

おしゃれな雰囲気の小説が好きな方は、村上春樹がおすすめ。

文体が独特で、ハマる人はとことんハマる作家です。まだ読んだことがない方は一度試してみては!?

「パン屋再襲撃」は、夜、主人公が妻にふと、「昔、相棒と二人でパン屋を襲撃したんだ」と言って語り出す小説です。

わけわからないですよね?笑

村上春樹って比喩や遠回しの表現が多いので分かりにくいと思われがちなんです。そのあたりは慣れも必要かもしれません。
でも流れるような文章で、読みだすと意外とサクサク読めます

ちなみに「パン屋再襲撃」では、表面的には分かりにくいのですが、昔の相棒に嫉妬する妻との水面下でバチバチした会話が楽しめます…笑

3.新釈 走れメロス(森見登美彦)

純文学、読んでみたいけどやっぱり挫折しちゃう。
そういう人におすすめなのが、「新釈 走れメロス」です。

なんとこの本、現代の京都を舞台に、太宰の「走れメロス」と同じような状況に陥った”腐れ大学生”が奔走するという内容。

無茶苦茶ですよね(笑)

「夜は短し歩けよ乙女」や「四畳半神話体系」が有名な森見登美彦。「新釈 走れメロス」でも森見ワールド全開で、無茶苦茶で笑えて、癖になります

同じ本には「山月記」「藪の中」「百物語」「桜の森の満開の下」の”新釈”も載っており、古典と呼ばれる名作純文学が見事にアレンジされています。

単純に楽しめて、純文学を読むきっかけにもなる、素晴らしい本ですよ!

4.水曜日の南階段はきれい(朝井リョウ)

就活生を扱った「何者」で直木賞を受賞した朝井リョウ。

「水曜日の南階段はきれい」は高校生の”イケてる”男の子と、同級生の地味な女の子の恋のお話です。

筆者特有の爽やかでみずみずしい文体が、高校生たちの純粋な気持ちを清らかに表現してくれます

主人公は「何者」で大学生として登場した光太郎です。そのため、この短編は「何者」の関連短編集「何様」に収録されています。

しかし、この短編単体で面白いので、必ずしも「何者」を読む必要はありません

5.ボッコちゃん(星新一)

SFショートショートといえば、星新一。その代表作が、「ボッコちゃん」です。

SFらしく、人間の女性そっくりの美しいアンドロイドが登場します。

星新一の魅力は、なんといっても短さです。

一編5分で読めてしまう手軽さなのに、内容は深いものが多いです。
例えば、今回紹介しようか迷った「番号をどうぞ」という短編は、現代の「マイナンバーカード」を予言したかのような話で、先見の明に脱帽します。

以上です!